過去の記事にも書きましたが、私の戸建て投資のスタイルは「首都圏」「土地値」であり、一部例外はあるとはいえ「山手線のどこかの駅まで1時間程度で行くことが出来る」距離感であること、を意識しております。
アパートであれば、山手線駅まで1時間エリアでも、供給過剰による家賃下落が激しく、1K・20㎡で家賃3万円を切っているなど入居付けに苦労するエリアも多いと思います。
家賃は3万円でも6万円でも人が住んでいる以上、修繕発生頻度が高い水回り(トイレ・浴室・キッチンなど)は1世帯1ユニット存在するため、家賃が低すぎると経費率が上がりあまり儲かりませんが、戸建てであれば入居付けもアパートに比べればハードルが低い上に、入居期間が長いことから運が良ければ経費率は極めて低く済みます。
1棟に占める、家賃に対する屋根・外壁の修繕費用は割高になりますが、以外と火災保険でカバー出来る範囲も多い上、現在進行形で大きな問題を抱えていなければ、多少ボロくても入居者はさほど気にしません。
よって、入居付けに問題が無く、家賃に対する経費率がさほど高くならない前提であれば、
・いかに高い利回りが得られるか
・保有して数年経過後、いかに買値より高く売却出来るか
という観点で、投資手法の選択肢を検討すると、2021年時点においては(というか2015年以降は)、
・築古戸建てを
・そこそこ高い利回りが得られる首都圏郊外寄り(山手線駅まで1時間程度)
に購入することが、一番固いと思います。
都内は既に不動産価格が上昇しており、今後諸外国に引っ張られてさらに上昇する可能性もありますが、そもそもの利回りが低い上に固定資産税も高いことから、数年保有した後、最低でも買値程度で売却出来ないと、売買手数料や各種税金を加味すると、ほとんど儲からないと思います。
ここ10年で都内の不動産価格は大きく上昇しましたが、さらに上昇することに賭ける「バクチ」のようなものです。
片や首都圏郊外(路線価5~15万円のイメージ)のエリアであれば、私のような不動産投資4年程度の中級者であっても、戸建てであれば土地値に対してかなり割安な物件を購入することはまだまだ可能な上、リフォーム費用込みでも15%前後の利回りは確保することが可能です。
仮に都内の不動産価格が暴騰した場合、都内で不動産を購入出来ない・借りられない中間所得層が郊外にこぼれてきますので、賃貸需要や物件価格相場は、維持出来るか、むしろ便乗して上がるかもしれません。
逆に都内の不動産価格が暴落した場合でも、首都圏郊外はそもそも価格がバブル期と比較して既に大幅に安いことから、既に暴落しているようなものです。
バブル前後に新築で3000万円以上した戸建てが、築30~40年経過した今、指値が上手く通れば500万円位で入手可能ですが、暴落したとしてもせいぜい500万円が350万円となる程度で、比率にしたら30%と大きいですが、家賃2年分程度でペイします。(既に暴落後の価格なので、現実的にはこれ以上大きな暴落は無いと予測しております)
これが都内のアパートであれば、5000万円・利回り7%で購入していると仮定すると、購入時に既に大きく積算割れして信用毀損気味であることに加えて、30%下落して3500万円となった場合、その分を家賃で回収するまでに最低4,5年は掛かります。
さらにフルローンであれば金利負担も大きい上に、相場が安くなった絶好の買い場において、大きく信用毀損していることが原因で、割安な優良物件をローンで購入出来ません。(人にもよりますが・・・)
そう考えると、積算以下で購入出来て、利回りも高い首都圏郊外の山手線駅まで1時間程度の築古戸建ては、
・バブル期と比較して既に暴落後の価格であることから、今後の大きな暴落リスクは低く
・積算以下で購入出来ることから、信用毀損もしにくく
・目先の収益性も、都内と比較すると高く
・残債の減少とともに、資産超過となりやすいことから、長期目線で規模拡大もしやすい
と結論付けております。
ツイッターやブログを見ていると、おそらく「市街化調整区域」「超郊外」「超築古」「土砂災害警戒区域」「擁壁」「再建築不可」に複数該当していると思われる「超高利回りな物件」を購入している人も多いようです。
羨ましい反面、銀行に評価されない(共担に適していない)、保有リスクを抱える物件を持ち続けることは、精神的にも規模拡大面でもマイナスであるため、今後不動産市況がどう動いたとしても生き延びていける「山手線駅まで1時間程度の立地」の「築古戸建て」を買い進めて行くことが、この市況下においては最強だと個人的には思っております。