利回り20%は目指さない! 固定資産税評価額を重視した首都圏・土地値の戸建て投資

不動産

最近は、ボロボロの戸建てを激安で購入して、DIYでリフォームするという「利回り最低20%以上」「利回り50%も当たり前」を謳ったボロ戸建て投資や、そのコンサルが急増しております。

主に、路線価無しや市街化調整区域エリア・駅から徒歩30分以上・擁壁あり・接道問題あり・築50年超えのうち複数該当している物件が大半だと思います。

入居時の利回りが20%を超えていても、家賃が安い上に入居後の入居者からのクレーム発生率が高いことから経費率が異常に高くなりやすいこと、出口がボロ投資家に限定される可能性が高いことなどを考慮すると、この手法で儲けるためには「入居決定後すぐに、初心者のボロ戸建て投資家へ、利回り15~20%で売却すること」かと思います。

・家賃5万×12か月=年間家賃60万の物件を、リフォーム込みで200万で仕上げたら利回り30%

・それを利回り17%強の350万で売却出来れば、プラス150万円

ただし売買の諸費用や不動産取得税で約15%、譲渡税が個人で40%・法人で30%前後であることを加味すると、税引き後で100万儲かれば良い方で、DIYという自分の労働力や移動経費を日当3万程度とすると、経験値は増えますが多忙なサラリーマンが行う投資ではありません。(完全にDIYが出来る専業者向けの「事業」であって、再現性が高いとは言えません。)

更には、土地値が出るエリアではないことが多いので、他の物件購入時の共同担保にはなりにくく、建物の余命も短く高い経費率に悩まされることから、数年で元を取る必要があります。

元を取ったとしても入居者がいる限り「賃料<修繕・滞納・現状回復等の経費額」となるリスクを常に抱えていることから、ボラティリティが大きい投資ですので、余程自信がある人以外は、激安ではなくてもほどほどの物件にしておくべきと、個人的には考えております。

都内の物件をキャピタルゲイン狙いや相続税対策で購入するような資産家と競合せず、超郊外のDIYがマストとなるような専業投資家(事業家)とも競合しないのが、私のような「山手線のどこかの駅まで1時間程度で行ける、首都圏・土地値・利回り15%前後の戸建て投資」です(笑)

土地値の定義は色々ありますが、一番客観性が高いのが固定資産税評価額だと思います。

相続税路線価は、私道接道や旗竿地などの場合、どの程度補整すべきかが分かりにくく参考程度に留めるべきですが、固定資産税評価額は各種補整が反映しているため、より実際の価値に近い金額だと思います。(正しくは、実勢価格の70%が固定資産税評価額ですので、都内や超郊外以外は固定資産税評価額の1.42倍前後が実勢価格となります。*1÷0.7=1.42倍)

当然、公道接道の整形地の方が、私道接道の旗竿地よりも評価額は高くなります。

私のケースで言うと、所有している戸建て10戸合計でおおよそ「購入金額+リフォーム費用=土地と建物の固定資産税評価額」となっておりました。

バラつきは大きいですが、ざっくりと「土地と建物の固定資産税評価額合計」と「買値+リフォーム費用」が両方とも500万前後で、家賃は6~6.5万円で利回り15%前後となる物件が多いです。(一応、利回り20%越えの物件も保有しております)

投資初期の頃は、利回りと築年数しかがチェックしていなかったので、その頃よりもここ1,2年に購入した物件の方が明らかに評価額が高い物件を購入出来ております。

戸建ての価格が今ほど高騰していなかった初期の頃からちゃんと意識していれば、もっと良い物件が購入出来たと思います・・・

投資手法に正解はありませんが、資金力が大きい訳でもないフツーのサラリーマンでDIYを一切しない私でも実践出来て、まずまずの結果となっているのが「利回り20%は目指さない! 固定資産税評価額を重視した首都圏・土地値の戸建て投資」です。

この手法は積算割れは起こしにくく、過度の借入れに依存しないことから金利上昇リスクも無く(公庫で借りれば固定金利)、ターゲットとなる入居者属性は今後増加が見込まれる老夫婦・母子家庭・生活保護・ペット好きなファミリーなどであることから、大手が参入して空き家を大量に再生したりしない限りは安泰です。

積算が売値の半分しか出ないような中古アパートでも売れてしまう今の市況下における「何に投資すべきか?」の私の最適解はこの投資手法です。

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