私はなるべく土地値にこだわって戸建てを購入しておりますが、私が思う「真実の土地値物件」とは以下の定義かと思います。
①土地の路線価が上昇している、もしくは横ばい程度で推移している。
②建物があっても、木造などであり解体費用が少なくて済む。
③数十年後でも、建物解体後は土地のしての利用価値が十分にある。
これらは物件を買い進めていくうちに徐々に気付いた点です。
①は単純に、路線価が下落傾向のエリアでしたら数十年後は間違いなく土地の価値は下落しており、実際には土地値物件とは言い難いですね。(何かのタイミングで下落から上昇に転じる可能性もあり一概には言えませんが・・・)
②については以前に考えさせられたエピソードがあります。静岡県東部郊外の築35年くらいのRC物件を見に行ったのですが、販売価格が5000万円台で、積算が9000万円を超えており、満室想定利回りは18%でした。
大型スーパーが徒歩2分位の所にあることもあり大量の買付が入ったそうで、私は購入出来ませんでしたが、今なら解体費用も鑑みて買付も入れません。
土地の路線価も下落傾向にあったので、①②③全て、満たしていない物件でした・・・。
木造などでも解体工事をする費用が割高になる階段の上の物件や旗竿地など、重機を入れにくい立地のものは慎重に検討する必要があると思いますので「解体費用」は実は重要です。
③は私が直近、特に重視している点です。
真実の「土地値」とは、「更地状態」の「実勢価格」と置き換えるべきです。
路線価がまずまずあっても、数十年後にそこに戸建てやアパートを建てたいと思ってくれる人がいなければ土地として売れません。
もしくは大幅な路線価以下で買い叩かれます。
今後、日本は諸外国のように徐々に中古住宅の売買がメインとなり、新築ばかり建築することが良しとされない世の中になってくると思います。
周辺に比較的新しい住宅街があれば戸建て用地としてニーズは見込めますが、数十年後は路線価5万円以下のエリアで、土地を新規で購入してアパートを建築するという人は、かなり限られてくると思います。
利回り12%程度の中途半端な土地値物件であれば、路線価も付かないようなエリアで将来的な土地の価値はないものと考えた上で利回り20%の物件を購入して、建物が朽ち果てたらそこで潔く「終了」というのもアリかもしれませんね。
もしくは、①②③を明らかに満たしていない物件は、早めに売却を検討することも必要かと思います。