地方RCの出口戦略

不動産

最近、大家の会やセミナーへ参加する機会が増えておりますが、地方RC物件を所有している人の話を聞く機会も多いです。

 

2013年くらいまでに高利回り物件を購入して含み益が相応にある方は良いですが、その後の高騰期に築20~30年くらいの地方RC(or重量鉄骨)を表面10%未満で購入して、頭を抱えている人が多いと感じます。

現在は、銀行の融資引き締めにより「融資が出ない」と言われてますが、裏を返すと所有者(売主)は「買主の融資が付かないから売るに売れない、仮に売れたとしても地方物件は特に相場が下がっており、残債以上ではまず売れない」という状況です。

現在の相場価格 < 積算価格 < 購入価格(≒残債)  という図式でしょうか。

 

30年とかの超長期で融資を組んでいることが大半ですし、三為業者がフリーレント数か月分と短期退去時は違約金などの条件で入居付けをした上で販売しているので、当面は満室で、キャッシュフローはプラスにはなっている方が多いようです。

ただし、購入後2,3年経過して入退去や修繕が発生し始めたら、かなり厳しい状況に追い込まれます。

ここ数年で、地方RC物件に首都圏在住の不動産投資初心者のサラリーマン(=高く買ってくれる!)に融資が付く時代が、再び来るとも思えません。

金利4.5%、30年で、1億円借りた場合の10年後の残債は8,171万円です。

既に物件価値は8000万円以下となっている可能性が高く、経年劣化もあり10年後の物件価値はおそらく6,000万円くらい15年後は残耐用年数も少なく物件価値はほぼ土地値(残債は6,826万円)20年後は解体費用も考慮して土地値以下?(残債は5,143万円)となる可能性が高いです。

仮に利回り10%で購入していたら、供給過剰による家賃の下落を10%と仮定して、満室時年収900万円、物件価格4500万円(利回り20%)なら、エリアにもよりますが築40~50年くらいでも売れると思います。

大規模修繕にも耐えて、20年後に数百万円の手出しにより、地元の再生投資家へ売却出来れば、という感じでしょうか。

 

既に1棟ものの融資が厳しいことから、新たな高額物件を購入して逆転を図ることは難しいので、キャッシュフローを使って戸建てを現金で購入し、財務の改善を図っている投資家が増えているようです。

また遠からず、融資ジャブジャブの時代が来て、数年後に買値程度で売却(逆転)出来る可能性も多少はあります。

 

不動産投資は株式投資と一緒で、「安く買って(相場が安い時代に買って)、高く売る(高騰相場で高く売り抜ける)」ことが必要と感じました。

 

不動産投資は、周囲が大きく規模拡大していても、あわてず自分のペースでやるのが正解ですね!

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