法人化について思うこと

投資全般・戦略

私は過去に、何度か法人設立を検討しましたが、いずれも見送っております。

 

一般的に、サラリーマン投資家が法人化する主な理由は以下の2つだと思います。

①本業の給与所得と不動産所得を合算すると、法人設立(物件所有)する方が税率・税額が少なくなる。

②今後、規模拡大のための融資を受けやすくするため、早期に法人を設立し、法人で実績を作っておく。(目安としては3期連続黒字)

 

消費税還付が目的の人も多いと思いますが、これは個人事業主でも、私のように消費税課税事業者として開業届・青色申告をすれば可能です。(実際に太陽光の設備部分については、毎年消費税還付を受けておりました

不動産と違って、太陽光の売電収入は「消費税課税売上」ですので、金の売買によって無理やり作った課税売上ではありません。

また、消費税還付は今後厳しくなりそうですので、あまり期待はしない方が良さそうです。

「絶対に数年以内にサラリーマンをリタイアする!」という方は、②はアリだと思いますが、法人の維持費(税理士費用、法人住民税など)がかかる上に、そもそも現在の市況で、2,3年で不動産投資でサラリーマンをリタイヤ出来るほどの規模へ拡大することは難しいと思います。

例外は2009年~2013年くらいの間に、地方や郊外の高利回りの1棟ものをリスクを取って数億円単位で購入し、運よく(?)価格が高騰し、高値で売り抜け、キャッシュを数千万~数億円作った方くらいかと思います。

価格が下がっていたら、どうしてたんだろう・・・ 

 

逆に、物件が高騰していた2015年~2017年くらいに、1法人1物件スキームも駆使し、消費税還付も受けて地方や郊外に大量の1棟ものを購入して、リタイアされた方は、当面のキャッシュフローは出ていても、修繕・デッドクロス・キャピタルロスなどのリスクもあり、今後の市況・融資状況などによってはかなり苦戦すると思います。

また、エリアによってはなかなか融資がつかず、売れないまま大規模修繕の時期が訪れて今迄蓄積したキャッシュが吹き飛ぶ可能性もあります。

私の場合、1棟ものの価格上昇期に数千万~1憶程度の物件を購入する度胸も勝算も無かったので、考えに考えた結果、個人事業主のまま太陽光の黒字(納税)を数年は抑えることが出来る「築古戸建て」(建物部分は4年で減価償却)を選択しました。

さらにリフォームが必要な物件を購入すれば、現状回復のためのリフォーム費用であれば一括で費用化することも可能です。

これにより、給与所得・事業所得(太陽光)はプラス、不動産所得は減価償却とリフォーム費用の活用にてマイナスとなり、理想的な(?)確定申告が完成します。

今の市況では、法人を設立して短期間で融資を受けまくって、規模拡大→サラリーマンをリタイアするには難易度が高いので、5~10年スパンで戦略をたてて、戸建ての減価償却期間が終わるまでは法人設立は先送りして、個人のまま頑張るのもアリかと感じてます。

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