最近、戸建ての投資塾・コンサルが、明らかに増加しております。
大半は、私も学ぶべきことが多いような投資家が主催しておりますが、過去参加したセミナーやネット広告、メール配信を見ていると、違和感を覚えてるものもあります。
・主催者の、戸建て投資の実績がしっかりと開示されていない、もしくは大したことが無い。
・利回りの高さだけを執拗に強調。
・コンサル費用がやたらと高い(笑)
その他、挙げればキリがないですが、私も8戸目の戸建てを先日契約し、一応戸建て中級者になりつつあると自負しておりますが、戸建は価格は安い分、短期間に大量の戸数を購入することは容易ですので、まだまだ知らないことばかりで、分からないことがあるとネットで調べてばかりいます(笑)
最低3~5年程度は運営した実績が無いと、入居後のトラブル・退去後の原状回復費用など戸建て投資の「負」の面も含めて、他人にコンサルすることなど、とても出来ないと感じます。
私はネットの集客・メール配信の記事などを見ていて多いと感じるのは、
・超郊外の立地でも
・超築古の、問題てんこ盛りの物件を
・タダに近い価格で購入し
・最低限のリフォームを施し、
・地域最安値(3~5万円くらい?)で貸し出す
というものです。
私は一番高い利回りの物件でもリフォーム費用込みで21%程度なので、うらやましくもありますが、上記の投資手法にあえてケチをつけてみたいと思います(笑)
・超郊外でも戸建てなら賃貸ニーズは無くはないが、リフォームの打ち合わせ・客付け関連で何度も超遠方まで行くのはしんどくないのか? *自宅が都心部と仮定。
・擁壁・雨漏り・傾きも気にしない、といった記事も見かけるが、本当に大丈夫か? 雨漏りは何とかなるとしても、傾きは費用も掛かる上に再度傾くリスクもあり素人がそれを判断出来るのか?。また既存不適格の古い擁壁は「所有するリスク」を長期間抱えることになり、崩れたり近所に迷惑を掛けてしまう事態になっても大丈夫なのか? 出口はあるのか?
・そもそも5万円以下の家賃で築古だと、入居後の不具合や追加投資も考慮すると、家賃に対する経費率が高過ぎないか?現状回復費用で半年~1年分の家賃が掛かったりしないか?
・戸建ては基本ファミリーなので孤独死や滞納・夜逃げリスクは比較的低いが、それでも超郊外に戸建てを借りて住む人は属性的に大丈夫か? *ここで言う超郊外とは人口3万人以下の都市でコンビニまで1キロ以上あるような立地のイメージです。
はっきり言って、私はおススメしません。
私は5戸目までは、傾き・雨漏り・エグイ擁壁が無い新耐震の戸建てのみ購入してきましたが、
6戸目(川口市)→旧耐震、20年間空き家、簡易水洗、電気分電盤無し、室内ボロボロ
7戸目(横浜市戸塚区→旧耐震、台風により雨漏りのため室内ビショビショ、残置物モリモリ、(原則)再建築不可
と、徐々に土地値に対する価格の安さにつられて、禁断の物件を購入するようになってしまいました。
川口市の方は時間はかかったもののリフォームは無事完成し入居済み、横浜市戸塚区の方はリフォームはほぼ仕上がった状態ですが、両方とも想定以上に時間と費用が掛かり、工事業者や水道業者、プロパンガス屋とのやりとり(何をどこまでやるか? 誰にやってもらうか?)や調整に手間もかかりました。
経験値を積むという意味では非常に有意義(?)ではありましたが、両物件とも自宅から1時間以上掛けて工事の打ち合わせなどに、何度も現地に出向く必要もあり、自分の人件費・交通費もバカになりませんでした。
また、購入後、リフォーム手配→リフォーム完了→募集開始→入居者決定までに相応の時間も要することから、キャッシュの回収開始までに時間もかかり、コロナ関連の融資を受けていなければ、保有している株やビットコインも換金しないと資金が行き詰る寸前まで追い込まれました(笑)
新耐震の普通にボロイ超郊外の戸建てを100万円くらいで購入し100万円でリフォーム完了させ、家賃5万円で貸して利回り30%なら投資としては大成功だと思いますが、旧耐震の物件をタダで購入しリフォーム150万円掛けて、家賃3.5万円(利回り28%)であれば、時間と手間が掛かる割に取れる家賃に対して賃貸開始後の不具合に対する追加工事・現状回復費といった経費率が高いことと、建物の余命が短いということもあり、労力の割に対して儲からない、もしくは赤字になる可能性も高いです。
このような投資手法は築古投資の「上級者」がやるべき投資であって、不動産投資自体の初心者が、高いコンサル料を払って開始する投資手法とは言い難いです。
戸建投資についてのノウハウは各種書籍やネット情報(ブログやYouTubeなど)で、ほぼ出尽くした感があるので、戸建て投資(不動産投資)を進めていく上で本当に必要なのは、日ごろから情報交換を出来たり、購入時に判断を仰ぐことが出来るような同じ志を持つ仲間だと思います。
コンサル塾については、同じ仲間を探すという趣旨であれば非常に有意義だと思いますが、塾に入れば鉄板の物件を次から次へと購入出来ると思わない方が良いと思いますね。