再建築不可ではないが、再建築「出来ない」土地とは・・・

不動産
本記事は株式会社AlbaLink 代表取締役河田憲二様に監修頂きました!

■監修者情報


●監修者名:株式会社AlbaLink 代表取締役 河田憲二
大学在学中にwebマーケティングの事業を創業。 その後不動産賃貸業を展開し、築古アパート、旅館など多様な物件を手掛ける。 不動産に携わる中で、何らかの瑕疵(欠陥)を抱えた不動産売却で多くの人が困っていることを知る。 昨今の空き家問題を含め、不動産買取再販事業に全力を投じる必要があると考えwebメディア事業を売却。 「株式会社AlbaLink 」を創業し「地方の空き家などの売却が専門の『訳あり物件買取プロ』」を展開する。

戸建やアパートには「土地」が付いていることから、利回りに加えて、土地の価値をきちんと見極めることが重要です。

土地の価値を見極める、主なポイントは以下の通りです。

・土地の路線価や固定資産税評価額

・建蔽率・容積率

・接道の良し悪し(公道か私道か、接面は広いか、前面道路幅は?)

・土地の形や高低差の有無(旗竿地ではないか、擁壁は無いか)

土地は使い道があって初めて「価値」が生まれます。

「土地の価値がある」とは、その土地を買って(借りて)、そこで生活したい、商売をしたい、駐車場として使いたいといったニーズがあるということです。

最近は「土地値アパート」の物件が増加しております。

「土地値アパート!」が増えておりますが・・・
1棟モノの価格が多少下落傾向にあり、首都圏郊外では利回りも2年前より1~2%上昇している感があります。 私は不動産業者から、毎日数十通の物件メールが来ますが、最近多いのが「相続税路線価の〇%! ほぼ土地値!」「近隣相続税路線価〇万...

その土地は、10~20年後に「土地」としての価値は見込めますか?

都内であればさほど気にする必要はないですが、郊外で路線価5万円を切る場所であれば将来建物を取り壊した後に、有効活用が出来る土地かどうかを慎重に見極める必要があります。

仮に郊外で路線価2万円としても「田舎の都会」で、周囲に商業施設が充実しており、将来人口が減って過疎化が進んでも、その周辺に人が集まってくるようなエリアであれば、20年後も何とか街として機能していると思います。

逆に、最寄駅前は路線価10万円を越えるようなエリアでも、徒歩30分やバス便などで路線価5万円程度のエリアの方が個人的にはリスキーに感じます。

サラリーマン投資家が購入する「戸建て」や「アパート(マンション)」であれば、解体した後に使える用途としては、やはり戸建てやアパートになると思います。

仮に、その土地に新築アパートを建てるとしたら

①中古アパートよりも高い家賃を払ってでも住みたい人はいるのか?

②仮にいるとしても、そのアパートは建築費に対する利回りは何%になるのか?

が非常に重要です。

建築費は日本のどこで建ててもほぼ同一ですので、土地の面積は広いが価値が低い(=路線価が低い)場合、はっきり言ってアパートを建てても割に合わず、新築の家賃が、いきなり生活保護者の上限家賃以下になっているかもしれません(笑)

利回りも、土地から購入する都内新築アパート並みとなっていることでしょう。

投資目線で言えば、建物を取り壊して新築のアパート(戸建て)を再建築しても収益が見込めない土地であれば、再建築「不可」ではないが、再建築「出来ない」「してはいけない」ため、要は収益物件としての「土地の価値は無い」ということになります。

戸建用地として、土地で売却出来る可能性もありますが、そもそも路線価が低い土地は年々路線価が下がっている土地が大半です。

10年後の路線価は今の半分程度になっている可能性もあります。

*「地価マップ」で調べれば、直近3年程度の路線価の推移も確認出来ます。

全国地価マップ | トップ
#

個人的には、郊外や地方の路線価は低いがやたらと広い土地の「土地値物件」に危険な香りを感じます・・・

タイトルとURLをコピーしました