今、その投資は「春夏秋冬」のどこか?

不動産

コロナによる世界中で起こっている金融緩和や、会社員の副業解禁という世の中の流れの変化を受けて、金融・不動産問わず投資マネーが急増しており、2020年は大半の投資価格が上昇しました。

ここ2,3年に投資を始めた投資初心者の方でも、対象は問わずそこそこ儲かっている、もしくは含み益が増加していると思います。

ただし投資にはサイクルが存在し、参入した時期によって投資成果の半分以上が決定します。

株式投資やFXのように、配当やスワップ狙いの投資は「超長期」で保有すれば、参入(購入)時期はさほど重要ではなく、安易に損切りをせず、ひたすら10年単位で所有していれば、配当が付く分、高い確率でプラスとなります。

 

太陽光であれば、2013~2017年頃に参入した人であれば、土地所有権で利回り11%以上の物件が多数あったので、借入金利にもよりますが、そこそこの投資物件に仕上がっており、残債以上の価格で売却可能はなずです。

現在の太陽光の相場は利回り10%弱、金利2%前後が多いようですので、信販15年ローンであればほぼキャッシュフローは出ませんが、ローン完済後は5年間(+α)は安定してキャッシュが入ってくるようになります。

私は現在の太陽光の相場利回りでは、「キャッシュフローの再投資による複利効果」が見込めないことから、買い増しすることは考えておりませんが、新築・築浅の区分投資から始めた人の目線であれば、十分魅力的な投資と映ることから、売れ続けるのでしょう。

 

アパート等の収益不動産は相変わらず、買い圧力が強く価格が下がりません。

ここ5年ほど価格が高騰したままほぼ横ばいが続いておりますので、最近不動産投資を始めた人であれば、この相場が「あたり前」に映っているはずです。

感覚としては、首都圏郊外の路線価10万円・築30年・木造アパートの表面利回りが10%~12%、積算70%程度でしょうか。

株でも不動産でも30年くらい保有し続けるのであれば、キャッシュフローさえ出ていれば将来の売却価格を一切気にしなくても問題なさそうですが、不動産は株と違って修繕等の「物件保有コスト」が年々上昇しますので、やはり「出口」を考えておくことは不可欠です。

当然、建物が劣化する分、相場上昇局面を除き、売却価格は年々下がります。

 

そこで、「春夏秋冬」の話ですが、特に不動産には価格変動の波があり、購入した時期(価格)が非常に重要で、春から夏にかけて盛り上がり(=価格が上昇し)、秋に掛けて落ち着き始め、冬を迎えて価格が下落し、春が来るまで数年掛かる、というのが不動産価格の大まかな流れとなります。

2018年をピークに価格が下がると思われましたが、コロナによる金融緩和や副業解禁の追い風もあり、価格が持ち直しており、バブルではないですが、その分将来の価格下落圧力は、より大きくなりそうな予感がします。

不動産価格の波は、現在「残暑が厳しい秋」に位置すると思われ、強いインフレによる家賃相場の上昇が訪れない無い限り、アパート等の収益物件の価格は、都心の一部を除き、少なくともこれ以上上がることは無いと思います。

逆に戸建ては、本来収益物件ではないことから不動産市況の影響による価格上下がアパートと比較すると小さく、大きく上昇することはありませんが、大きく下落することもありません。

仮に相場が横這いであれば、築年数相当分の価格下落で済みますし、土地値が高ければそれが下支えとなります。

株式投資で例えれば、アパートは東証マザーズの値動き、戸建ては東証1部と超大手企業の値動きといったイメージでしょうか。

ただし不動産は株と違って決まった価格がありませんので、その時の相場より、確実に割安で購入することが出来れば全く問題ありません。

自己資金が数千万ある訳でもなく、公庫以外にスピーディーに融資を引ける金融機関もない私は、超割安なアパートを購入出来る自信がありませんので、物件は継続してチェックはしているものの、余程の物件が見つからない限り、無理に買わず、冬の訪れを待ちたいと思います(笑)

特に相場に加熱感があるときには、「自分が投資しようとしている案件は、今『春夏秋冬』のどこにいるか?」を俯瞰して見ることが重要ですね。

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