戸建て投資を5年間実践して感じたこと

不動産

2017年末に1戸目の戸建てを購入してから、丸5年が経過しました。

当時はアパートの価格が既に高騰しており、不動産投資初心者だった私は、まずは手堅く少額の戸建て投資からスタートさせるべく、大量の不動産投資本を読み漁るとともに、物件探しを開始しました。

それなりの知識を身に付けたつもりでしたが、やはり購入してみないと分からなかったこと、運営してみてから覚えたことは、本で学んだ知識の数倍はありました。

1戸目は利回り17%台の平成築オーナーチェンジ物件で、今迄退去もなく結果としては成功でしたが、購入時は立地と建物外観、利回りしかチェックしておらず、近隣の物件と比較して土地面積が狭めであること、私道接道でかなり奥の方であること、私道のコンクリートが割れてボコボコになっていること、浄化槽に加えて「井戸水」の物件だったことは、全く気にしないで購入してしまいました。

また家賃も相場より3,000~5,000円程度高く、退去後は引下げが必至であることから、純粋な「物件価値」としては、(割安に購入したつもりでしたが)まぁ相場並みという物件でした。

400万円程度の物件だったので全く問題ありませんでしたが、これが4,000万円のアパートで、購入後に退去が相次ぎ次の募集家賃が数千円下げざるを得なくなり、修繕も頻発していたら、売却しようにも購入時の価格で売れず、最悪損切りしていたかもしれません。

そういう意味では、まずは戸建てから小さく始めて正解でした。

 

その後、公庫と現金と併用して12戸まで買い増ししましたが、購入・運営して感じたのは以下の点です。

・購入価格で8割勝負が決まる。(如何にライバルより早くお宝物件を発見し購入するスキルが最も重要な要素)

・外観がボロくても以外と入居は決まる。(室内は最低限のリフォームは必要ですが、古臭いままでも意外と決まる。外壁塗装は基本的に不要)

・エリアの競合物件より少しだけ広い方が競争力がある。(「高めの家賃」で「比較的早く」入居が決まる)

・ボロければボロいほど、ボラティリティが大きい(修繕費用やリフォーム後の家賃が読みにくい、募集開始までの期間が長期化する傾向にあり家賃の入り始める時期も読みにくい、入居直後の不具合やその後の修繕発生リスクも高い、ただし上手く行けば高い利回りを叩き出すことも可能)

・出口を無視して利回りのみを追求して購入する物件なのか、将来は実需向け売却も視野に入れて利回りよりも「資産性」や「流動性」を重視して購入する物件なのか考えて購入すべき。(将来は投資家以外は購入しないクセの強い物件であれば無理してでも高い家賃で決めて利回りを下げないこと、実需向けに売却するのであれば数年間保有して退去のタイミングで売りに出すため将来の利回りは気にせず運営出来る)

・賃貸需要は思っていた以上に強い。(当然エリアによりますが、AD2カ月払ったのは2回のみです。ターゲットとなる世帯年収200~500万円程度の世帯数は非常に多いです。母子家庭・老夫婦・外国人・生活保護者など。また70㎡以上やペット可の賃貸住宅が少ないことから広い家に住みたい方やペットを飼育したい方も取り込める)

・退去後の原状回復費用は思ったよりも掛からない。(賃貸借契約書に「畳の表替えや襖・障子の張替えは入居者負担、クリーニング費用も入居者負担」と記載しているケースがほとんどであり、今のところ20万円を超える現状回復費用は発生してません。ただしこれは運次第だと思います)

・隣地へ売却(もしくは隣地を買取)することにより高いパフォーマンスにつながる可能性を秘めている。(アパートではあまりないかもしれませんが、戸建てであれば私の物件を購入出来れば地形が良くなり公道に接道するため高く買い取っても良いという隣地の方がいたり、逆に私が隣地を購入出来れば再建築が可となり価値が大きく向上するなど、相場や利回りを超えた売買が出来る可能性があります)

・実は湿気の有無は大事(床下換気扇が付いていないと夏場は家中が湿っぽくなってしまう物件を購入しました。湿気が強いと入居者に嫌がられるだけでなく躯体に影響を及ぼすので、早く朽ち果ててしまいます)

・コミュニケーション力は超重要(物件の仲介会社、管理会社、時には入居者、リフォーム業者、不動産投資仲間など、自分を取り巻く人はたくさんいます。時にはギリギリの交渉を行ったり、仲間に助けてもらったり逆に助けてあげたりなど、不動産賃貸業は一人では出来ませんので、コミュ力の有無で成果も大きく変わると感じました)

 

他にも物件を購入してみて初めて分かったことはたくさんあります。

不動産賃貸業を通じて学んだスキルが本業にもプラスになっているような気もします。

人によって、自己資金・属性・年齢・居住地など前提がバラバラですし、目指すべき目標・規模もバラバラです。

他人の投資の規模や成果に惑わされることなく、自分のペースで市況とマーケット環境を見ながら、地に足付けて2023年以降も「楽しみながら」不動産賃貸業を継続したいと思います。

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