規模拡大しなくても一番儲かりそうな戸建て投資のやり方

不動産

私が不動産投資を開始した2017年は、融資が緩かった分、物件価格は既に高騰しておりましたが、初心者が最初から法人を設立してフルローンでアパートや一棟マンションを購入するのが割と一般的でした。

「今の相場で1棟ものに手を出したら火傷する!」と直感的に感じて、地味に戸建て投資を開始しましたが、その後もグングン価格が上昇したことは想定外で、無理してでも高額な物件を買っておくのが正解だったかもしれません・・・

 

一気に規模拡大するのをグッとこらえて、あえて法人化もせず5年以上に渡りコツコツと戸建てを買い進めてきましたが、

・収益物件全般の価格が高騰しており

・部材全般の価格も高騰し建築費用やリフォーム費用も上昇し

・フツーのサラリーマン投資家であれば2,3割の頭金を投入することが求められる融資環境下で

・いよいよ本格的な利上げが始まりそうなタイミングでもあり、

今迄通り、あまり規模拡大には拘らずに、戸建てを中心に堅実路線で行こうと決意しました。

 

私が金融機関の融資担当者であれば、大きく精算割れしている高額な物件を多数保有している資産管理法人よりも、規模はさほど大きくなくても大家経験年数が数年以上ある、純資産(物件の含み益+現預金)が潤沢な個人事業主へ融資したいと考えると思います。

また法人化については過去に何度も検討しましたが、メリット以上にデメリットが大きいという結論に至り、一気に規模拡大すべき局面が訪れるまで当面は見合わせるつもりです。

 

不動産を含む投資商品は「安い時に買って高い時に売る」「将来的に高く売れる(売れそうな)商品を買う」「高い利回りのものを買う」ことが重要だと思いますが、今の市場において上記に当てはまる物件は極めて少なく、あったとしても初心者~中級者レベルの投資家が融資を引いて数千万の優良物件を購入出来る可能性は極めて低いと思います。(メガ大家さんでも最近はあまり良い物件は買えていないようですし・・・)

 

以上を踏まえて、「個人事業主の前提で」「価格暴落リスクが低い戸建て中心で」「税制面も含めてトータルでおトクな」投資手法は以下の通りと、私なりに結論付けました。

★築古戸建てを購入し、それなりのリフォームを実施することにより「建物部分」と「リフォーム費用」を4年で減価償却し、節税効果を享受しつつ純資産を拡大させる!

具体的には以下のイメージです。

1年目:家賃収入≒減価償却費+管理費+火災保険料+固定資産税∔金利(+入退去費用や修繕費用) 

2年目:家賃収入≒減価償却費+管理費+火災保険料+固定資産税∔金利(+入退去費用や修繕費用) 

3年目:家賃収入≒減価償却費+管理費+火災保険料+固定資産税+金利(+入退去費用や修繕費用) 

4年目:家賃収入≒減価償却費+管理費+火災保険料+固定資産税+金利(+入退去費用や修繕費用) 

「法定耐用年数超えの木造戸建て」を購入することにより高利回りを得つつ、4年目までは無税もしくは所得税の還付を受けキャッシュを貯めます。

 

5年目:家賃収入>管理費+火災保険料+固定資産税+金利  →減価償却が切れて課税所得が上昇   

6年目:入居中ならオーナーチェンジで売却、空室なら外壁塗装を行い、その分高く実需 or 投資家へ売却

減価償却が切れた5年目以降は、青色申告控除(65万円)を使っても黒字体質となり一気に税負担が重くなりますので、常に減価償却が取れる物件を購入して税負担を軽減させるとともに、減価償却が切れた物件は長期譲渡となり次第、順次売却します。

このやり方をひたすら繰り返して、物件の入替えを行うことにより規模の拡大(=税負担)を抑えることにより、

・法人を設立する必要がなくなる(無駄な経費が掛からない上に、稼いだキャッシュは個人としても自由に使える)

・物件売却時の譲渡税(20%)が、法人の実効税率(30%程度)より安く済む

・目先の節税につながり、手元キャッシュを残しやすい

・市況が悪化しても、あまり痛手を負わない(築古戸建ては市況の影響をあまり受けない)

といったメリットが享受出来ます。

 

デメリットとしては、

・短期での転売がしづらい。(短期譲渡40%)

・確定申告書の赤字を理由に融資が受けにくくなる。(5年目以降は、嫌でも黒字となりますが・・・)

・強烈なインフレ時において、あまりメリットを享受出来ない。(インフレに伴って家賃も上昇する都心部は、利回りが低く減価償却の対象となる建物部分の比率が低い)

・月間キャッシュフロー〇百万円!といったキラキラ大家にはなれない(笑)

といったことが挙げられます。

 

私の戸建ては2023年から順次長期譲渡扱いとなり、既に売却も進めております。

一気に規模拡大を狙うのは不動産市況が暴落したときです!

その時は、相場下落の影響をあまり受けない戸建てをいくつか売却し、その資金で相場が大きく下落した一棟モノの購入に動くと思います。

周囲には私よりも規模の大きい大家さんはたくさんいますが、他人と競ったり比較することはせず、自分のやり方・自分の判断のもと、投資活動を続けて行こうと思います。

 

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