「今」、土地から新築はアリか?

不動産

私は2017年に不動産投資を開始して、築古戸建てばかり7戸購入しておりますが、特に築古戸建てにこだわっている訳ではなく、そのタイミングで、自分自身のステージで、最も投資妙味があるものを選択した結果が「たまたま」築古戸建てだっただけです。

太陽光についても2014年から購入を開始しましたが、2016年には良い物件が少なくなってきたことなどから4基目の購入をもって、物件探しも辞めました。

今思えば、もう少し頑張って利回り11%くらいの過積載物件を探して購入しても良かったです・・・

 

2017年には不動産投資へ舵を切りましたが、当時は収益物件の価格高騰真っ只中であり、高額且つ割高な1棟モノに手を出す気になれず、アベノミクスでもあまり価格が上がっておらず、不動産投資の練習に持ってこいの低額築古戸建て投資を開始しました。

当時は建売の新築アパートに加えて、「土地から新築」アパートも流行っており、割安な土地を仕入れて、高めの利回りで物件を仕上げることが出来た人は、高値で売却出来たケースも多かったと思います。

それでは、2020年現在、都内もしくは都内近郊で単身者向けの「土地から新築」アパートを実践する投資妙味があるかについて考えてみたいと思います。

 

土地から新築投資で成功するには、安く土地を仕入れて、良心的な工務店に安く建築してもらい、且つ完成後も「高めの家賃」で「高い入居率」が期待出来ることが前提です。

①土地の価格について→ここ数年右肩上がり

②建築費について→ここ数年右肩あがり

③都心部の単身者向け賃貸需要→人口流入もあり旺盛

コロナ禍までは、上記の状況が続いておりました。

家賃相場の上昇以上に、土地と建築費が上昇していたことから、相場キャップレート(投資家の期待利回り)は年々低下(相場価格は上昇)し、1年前に仕込んだのであれば、竣工時にはキャップレートはさらに下がっていたことから投資額以上で売却出来たはずです。

次はコロナを加味した、保守的な試算をしてみたいと思います。

土地の価格→竣工時(1年後)は下落?

建築費→竣工時(1年後)は下落?

家賃相場→竣工時(1年後)は下落?

キャップレート→竣工時(1年後)は上昇?

まず土地の価格はアパートや戸建てを建築する人が減少傾向にあり、下がる可能性が高いです。

ホテルとの競合もあり特に都心一等地の土地価格は高騰しておりましたが、数年後に起こるかもしれない「(ハイパー)インフレ」が無い限り下落しているでしょう。

私の家の近所の建売住宅も大幅値引きをしていたり、古い建物を解体して区画割りをしてから数か月、全く建築する様子が無いなど、新規の住宅建築をかなり抑制している感があります。

次に建築費ですが、材料はまだ高いのかもしれませんが、建築需要が減退し、職人もヒマで人件費は下がっているはずなので確実に下がると思います。

家賃相場についても、低所得者向け賃貸住宅は今後需要が増加すると思いますが、テレワークが進めば高い家賃の好立地新築物件に住む需要は減少し、学費が払えず実家へ帰る大学生・専門学校生も増加すると思われ、都内といえどもさすがに下がりそうです。(空室率は上昇します)

これだけマイナス要因が重なったら、当然キャップレートは上昇するため、想定家賃を下回った満室時年収に対して、さらに高い利回りでないと売却出来ません。

 

コロナ直前~コロナ禍以降は土地や建物(建築)の契約時より、竣工時の方が相場が上昇しているという前提は完全に崩れたと思われ、よほどの上級者でない限り、利益を出すのは難しそうです。

逆にあと1・2年様子を見て、土地や建築費がさらに下がりコロナが収束し日本経済が復活するタイミングで仕込めば、(ハイパー)インフレも後押しして、大儲け出来るかもしれません。

私は個人的には、土地から新築はキャッシュを生み始めるまでに時間と手間がかかることに加えて、既に供給過剰な新築アパートをさらに市場へ供給しても、景気後退期にはターゲットとなる新卒社会人や大学生、独身会社員の需要が減少しそうなので、当面は不景気に強い「ボロ路線」で行きたいと思います。

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