区分投資はこれからどうなるのか?①

不動産

区分の融資は、1棟ものの融資が引き締まった今でもかなり緩いようです。

よって不動産業者が1棟ものが売れなくなった今、効率良く稼げるのが、まだ融資が付く区分マンションです。

平成バブル前からサラリーマン向けのワンルームマンション投資は存在しており、当時は金利が7%・表面利回りが2%でも、キャピタルゲイン狙いで飛ぶように売れていたそうです。

現在の区分販売業者は、「今は史上空前の低金利」「老後の年金不足を解消するには?」「キャピタルゲインを狙う時代は終わった!これからは安定したインカムゲインを!」と喧伝しておりますが、そういう業者の扱う物件に限って「仲介」ではなく、業者が「売主」となっております。

イコール自社の利益を乗せて相場より高い価格で販売するということです。(仲介では3%+6万円しか儲からないですからね!)

 

仲介手数料がかからないことと瑕疵担保が付くことがメリットではありますが、これがクセモノです。

今の相場価格に業者の利益が乗っけられたものを買ったら確実に儲かりません(笑)

 

新築区分は論外ですが、中古区分でも5~10年間インカムを受け取って、買値から経年劣化分だけ安くなった価格で売却したら、借入金利や運営期間中の入退去の有無などにもよりますが、売買時の諸費用や譲渡税なども支払うと、基本的には損します。

精緻なシミュレーションシートを使うと良~く分かります。

 

区分は流動性が高く、相場が決まっている(=歪みが少ない)ことから、儲けるにはキャピタルゲインを狙うしかありません!

 

実際に区分で儲かった人は、相場が安い時(リーマンショック後~アベノミクス前)に買って現在の相場で売り抜けた人か、普通の相場の時に買っていても長期保有し、最終的にはやはり高騰相場で売却した人かと思います。

区分投資は購入後に自分で工夫出来る要素も少なく金融商品に近いことから、株のように「安く買って高く売る」ことが出来ない限り勝てないと思います。

 

現在の低金利、且つ高騰相場で購入していたら、将来の借り換えによる金利引き下げ効果を享受することは期待出来ず、これ以上高騰するとオリックス銀行の45年ローンでも使わないとキャッシュフローが出ませんから、さすがに不動産投資初心者でも、表面金利があと1%下がったら、誰も買わないと思います。

私がここ数年定点観測している御茶の水の、ある区分マンションは、某サイトでの査定金額がついに前年比マイナスとなりました。

 

区分は、カネを出せばだれでも大家さんになれる簡単な不動産投資であるがゆえに参入障壁も低く、戸建て投資と比べるとマーケット参加人口は莫大ですが、現在の高騰した価格相場、消費増税による消費の冷え込み、不動産投資を取り巻くキナ臭い話の数々など、そろそろ価格が下がる要素がてんこ盛りです。

 

相場より高い家賃でサブリースする条件で高値で販売していた業者が販売が鈍り倒産(サブリース強制解除)→個人投資家の銀行返済遅延の増加→融資引き締め→価格が暴落(適正価格へ)→物件を差し押さえた金融機関が任意売却に出しても残債が消えない客が大半→さらなる融資引き締め→さらに価格が暴落・・・

以上が最悪のシナリオです。

 

不動産投資全般についての、私なりの上記の続きシナリオがありますので、改めて記事にしたいと思います。

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