イールドギャップ10%の築古木造アパートは、5年後いくらで売却出来れば儲かるのか?

不動産

今年こそは戸建てから中古アパートへステップアップしたいと思いつつも、明らかに割安な戸建てを見つけたら勢いで買ってしまいそうな今日この頃です(笑)

そんな中でも、アパートを中心に物件検索をしていると、以下のようなアパートをよく見つけます。

中古アパート 3,000万円  築30年  利回り13%

金利3%(イールドギャップ10%)

土地値2000万円程度   路線価100,000円  駅徒歩10~15分 

1R 家賃30,000円~35,000円程度

不動産取得税も含めた購入時の諸費用と売却時の仲介手数料で300万円強はかかるため、マイナス300万円からのスタートとなります。

経費や空室率を合計30%程度と想定して、年間収入約270万円、25年ローンとすると年間返済が170万円くらいとなります。

税引き後の年間キャッシュフローを80万円と仮定すると、5年で400万円のキャッシュフローが生まれます。(5年後の残債は2,573万円)

このタイミングで買値と同じ3,000万円で売却出来たとしても、譲渡税がかかりますので、残債を引いた手残りは建物部分の減価償却の設定年数にもよりますが、多くても400万円程度となります。

すると、まずまずの運営実績、且つ買値と同額で売却出来た場合、

400万円+400万円ー300万円=500万円  の利益となります。

ということは、売却金額が2,500万円程度であったり、想定以上に空室に苦しんだり、修繕費用が余計にかかると、トータルでマイナスになります

5年後は分かりませんが、少なくとも3年後は路線価10万円程度のエリアのアパート相場価格が、現在より高くなっている可能性は低そうです。

仮に5年後の相場が横這いだったとしても、建物は5年分ボロくなっているので、その分安くなります。

更には、築35年となったアパートに融資が付くのかという問題もあります。 

仮に付いたとしても市場金利が上がっていたらローン金利も高くなり、表面利回りを高くしないと(=物件価格は安くしないと)買う人はいません。

要は「出口」が厳しくなります。

5年後の売却金額が購入金額の1割以上安くなる可能性があるのなら、相場の影響をあまり受けない戸建てを土地値で購入して長期入居者を確保し、5年後に実需向け中古戸建、もしくは土地として売却する方が儲かる可能性は高いです。

<結論>

①今の相場より2割以上安く購入する(5年後に固く見て買値では売れること)

②利回りは低くても5年後、出口に困らない築年数・エリアの物件を購入する

③土地の実勢価格をリサーチの上、買値程度の「土地」としても売却可能な物件を購入する

 

不動産投資家が書いた本を見ていると、「6年保有して、買値の30%アップで売却に成功!」「売却益3,000万円!」などとありますが、アベノミクス終盤では、全く再現性がありません。

現在のような下げ相場だからこそ、買値には徹底的にこだわりたいですね!

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