2020年は「やや」アパートの買い時になると思います。
「やや」というのは、融資が厳しくなった割には価格はさほど下がっていないのと、ここ数年の供給過剰感で、家賃相場下落・空室率向上→ADアップ・消費増税、といった多くの逆風があるためです(笑)
そんな状況の中でも2020年にはまずはアパート1棟購入しようと思いますが、小振りな4戸と相応にデカい10戸のアパートは、初心者ならどちらを買うべきでしょうか?
それぞれのメリット・デメリットを整理したいと思います。
<10戸のメリット>
・戸数が多い分、空室率が一気に低下しにくい
・一度の決済や融資の手間に対して、リターンが大きい
・管理会社から、大事にされやすい?
・屋根・外壁などの修繕が割安になる(特に足場代など)
・建物が横長になるので地震に強い?
<10戸のデメリット>
・一箇所の土地(場所)に対する戸数が多くなるので、ハマると空室リスクが大きい(近隣のアパート建設ラッシュ、大学や工場の撤退リスクなど)
・ネガティブな事件が発生した際の影響が大きい(家賃や資産価値の低下)
・入居者は上下左右に「密着」するため、隣人に対する騒音クレームが発生しやすい
・流動性の低さ(売却時に困る可能性あり)
・解体時の立ち退き交渉が大変
<4戸のメリット>
・少額で購入出来るので初心者にとってはリスクが低い
・建物の中央に階段があれば、隣の住居と距離が出来、あまりうるさくない
・将来、戸建て「1戸分」の土地として売却しやすい
・売却時の流動性が高い(現金でも購入出来る金額)
・解体時の立ち退き交渉が容易(たまたま2,3戸空室となったタイミングで交渉すれば1,2室のみの交渉で済む)
<4戸のデメリット>
・融資や決済の手間の割にリターン(ボリューム)が少ない
・管理会社から軽んじられる?
・1室空くと、空室率25%になってしまう
・現地へ訪問する際の「戸数あたりの交通費」が割高になる
深堀すれば、まだまだあると思いますが、個人的には、住むのも買うのも「4戸のアパート」かな、という感じです。
10戸のアパートで3室空いたら、そのアパートに住みたいという人をそのエリアで3人探す必要がありますが、4戸であれば1人か2人見つかれば満室になります。
どうしても戸建ての発想になってしまうのですが、1箇所の場所に多くの戸数を保有することのリスクはやはり大きく、ある程度の規模感になるまでは常に経営破綻のリスクを抱えることになります。
また、今はオリックス銀行や三井トラストが築古木造に長期融資をしてくれてますが、将来、融資の扉が閉まったり融資期間が伸びなくなってしまったら、(エリアにもよりますが)10戸規模だと流動性が下がり、売却価格も低くなってしまいそうです。
本当の買い場は2020年より先になると思いますので、2020年に無理して中規模以上の物件を買う必要はなさそうです。
不動産業者は、「戸数が多い方が空室リスクを分散出来ます!」と言いますが、私は嘘だと思ってます(笑)
業者は大きな物件を売る方が、手間の割に利益は大きいですから・・・
無理して、大きく積算割れしたアパートを買ってしまい、本当の買い場が来た時に融資が出にくくなってしまうのは悔しいので
「あわてず、あせらず、あきらめず」(by藤山勇司)
じっくり戦略を立てて行きます^^