残債利回りとキャッシュフロー・純資産増加について

不動産

私は築古戸建てと太陽光に1億円強を投資しておりますが、売却して利益確定させた物件は無く、「本当に儲かっているのか?」「私の投資スタンスは間違っていないのか?」を常に自問自答しております。

最終的に「儲かった」とは、その物件を売却した際に、税金や経費や金利を含めた総投資額・運営費用に対して、いくらのリターンが得られたかという定義としますが、「仮に今、物件を売却したら、譲渡税を払っていくら残るのか?」を物件単位で定期的に皮算用しております。

私は太陽光は15年、戸建ては10年の借入がベースであるため、利回りが高い築古アパートを30年ローンで組んで潤沢なキャッシュフローを獲得するという世間一般の不動産投資とは、ほぼ真逆な投資スタンスで、月々のキャッシュフローは少ない代わりに、残債の減少スピートは早く、物件売却までは手元資金に困窮しますが、売却時に一気に楽になるという「楽しみは将来に取っておく」という考え方で投資を進めております。

純資産とは、「(簿価ではなく)保守的に見積もった時価(売却可能額)- 残債 + 稼いだ手持ち資金」という考え方で大きく相違していないと思いますが、それぞれ分解して考えてみたいと思います。

①物件の時価:物件価値を高める努力により多少は引き上げることは出来るが、基本的には景気や相場に左右される。また経年劣化する分だけ、基本的には年を追うごとに価値は減少する。

②残債:支払期間が短いほど、金利が低いほど減少スピードが速い。(支払い期間が長ければキャッシュフローは出るが、その場合の減少スピードは遅く、総支払額は高くなる)

③稼いだ手持ち資金:要はキャッシュフロー。再投資することにより、事業規模や純資産の拡大を図ります。

 

不動産賃貸業を行っている上で、一番重要なことは破綻しないこと、すなわち③を必要最低限確保しておくことだと思いますが、実は②は極めて重要と思っております。

①の物件価値の減少スピードよりも、②の減少スピードが遅いと、銀行目線では信用毀損額が大きく映ります。

特に物件価格高騰時に購入していると、物件劣化∔相場下落により、ダブルで物件価値(時価)が減少します。

③が潤沢にあればプラス評価ではありますが、③を頭金に積算が出ない物件を購入してしまうと、規模拡大が完全に止まると思います。

支払金利は経費算入出来るとは言え、払わないに越したことはなく、キャッシュが行き詰らない程度にドンドン返済を進めることにより残債を減らしておくことが、来たるべき暴落相場に、融資を引いて物件を購入する際に威力を発揮するはずです。

また私が数か月おきにチェックしているのは、自分の「残債利回り」です。

残債利回り(%)とは、「物件からの年間収入÷残債額」のことで、物件特性やエリアによって一概には言えませんが、10%以下は経営は不安定、20%以上は安全ライン(合格)ではないでしょうか。

仮にその物件を利回り10%で売却したら、ちょうど残債が消える(負債が残らない)ということですので、残債利回りが20%の物件が利回り10%で売却出来たら、残債が消えてさらに残債と同額のキャッシュが残ります。(仲介手数料や税金は無視してます)

私の場合、ポートフォリオの半分程度が太陽光のため純粋な不動産の残債利回りの考え方とは異なりますが、残債利回りは20%を大きく超えます。

③はショボいですが・・・

 

戸建ての場合、突発的な修繕が発生したり、空室があると、月々のキャッシュフローは厳しくなりますが、毎月の「残債減少分-物件の時価の減少」分を貯金出来ていると考えれば、毎月確実に純資産が積みあがっていることになります。

物件が買えなかったり、既存物件でトラブルなどが発生すると、なんだか投資が後退している感覚に襲われますが、保有戸建てが長期譲渡扱いになり売却するまでは、手元資金枯渇との闘いに打ち勝ち、数年後の明るい未来に期待したいと思います!

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