戸建投資をしている人の中には、利回り30%・50%といった高利回りを叩き出している人も多いですが、よく聞くとリフォーム費用を購入費用に含んでいなかったり、ド田舎で家賃3~4万円だったりするケースもあります。
私は1戸目の戸建てを除いて、路線価がつかないような田舎エリアでは物件を購入していないこともあり、リフォーム費用込みで20%を超えたのは1戸のみです。
超高利回りへの憧れはあるのですが、実際どの程度の収益性があるのか、一般的な私の保有戸建て(②)と比較をしてみたいと思います。
①物件購入価格100万円(築45年の旧耐震・土地値100万円のかなりの田舎) リフォーム費用50万円 家賃4万円 →利回り32%(48万円÷150万円)
②物件購入価格400万円(築35年の新耐震・土地値400万円の首都圏郊外) リフォーム費用100万円 家賃6万円 →利回り14.4%(72万円÷500万円)
<共通の前提>
現金で購入し長期譲渡となる6年後に売却、期間中1回入居者入れ替わりあり(募集費用・現状回復費用30万円)、期間中の修繕費用30万円。
*購入時の諸費用や期間中の固都税・保険料空室ロスなど細かい費用は考慮せず。
①6年分家賃288万円—30万円—30万円=228万円
②6年分家賃432万円—30万円—30万円=372万円
①は既に初期費用(150万円)を既に回収済です。また余命は短いですが、現実的である利回り20%(240万円)で売却出来れば、トータル収益で、228万円+240万円—150万円=318万円 となります。
②は購入費用(500万円)の4分の3程度は回収済です。ある程度余命は残っており、最悪でも土地値ー建物解体費(100万円程度)の300万円では売却出来ますが、土地値が出る新耐震のオーナーチェンジ、且つ6年前に100万円かけてリフォームしている物件であれば利回り15%の480万円くらいが目安になると思います。その場合のトータル収益は372万円+480万円—500万円=352万円 となります。
トータル収益額でいえば②の方が上回ります。
ただし、②の初期費用の方が①の3倍以上なので、資金効率的な観点からは①の圧勝です。(①の物件を3つ購入していたら、トータル収益は318万円×3=954万円となります)
同じような物件を3つ購入するとなると、物件購入後のリフォーム手配、管理会社とのやりとりや客付けなどの労力も単純に3倍となりますので、資金に余裕がある(もしくは容易に融資を引ける)状況であれば②の方が正解な気もしますが、投資初期のキャッシュポジションを上げるステージで、且つ6年程度で売却する前提であれば、①の方が正解(理想的)かもしれません。
*①の方が古いので、実際の修繕費用は②よりも高くなる可能性はあります。
次回は、①②ともに、建物が朽ち果てるまで保有し続ける前提でシミュレーションしてみたいと思います。