低利無担保公庫10年 VS 高利有担保BK30年

不動産

コロナ突入後も、一部の郊外を除きアパート価格はさほど下がっておりません。

金融緩和により一定の資金が流入している他、ここ数年に高値で購入した人でも築古物件に30年融資が付いていたこともあり、多少入居率が下がってもキャッシュフローは出ていることから、任意売却に流れることも少なく、売りに出すとしても残債よりも高い強気の価格設定のままが多いです。

個別に交渉の上、大幅な指値を通し、お宝物件へ仕上げることが出来れば良いのですが、イマイチアパート購入のモチベーションが上がってきません・・・

そこで、「コロナ禍は当面続くが、アパート価格がさほど下がらないという前提」で、今後の投資戦略を考えてみたいと思います。

・引き続き、少額の戸建てを買い進める

・小振りのアパートの購入へシフトする

同じ立地・築年数であれば、戸建ての方が表面利回りが高くなることが多い上、客付けの優位性や入居後の共用部分のコスト(電気代・清掃代など)が掛からないため、収益額は小さくても「収益性」は戸建ての方が高いです。

収益性に直結する、もうひとつ重要なことは「融資」だと思いますが、今日はこちらを掘り下げてみたいと思います。

【公庫で戸建て融資】

10年固定金利・無担保(抵当権設定無し)・金利1.5%・事務手数料なし・繰上げ返済違約金なし

 

【オリックスで築古アパート融資】

30年変動金利・有担保(借入額の0.4%の抵当権設定費用あり)・金利3%・事務手数料(借入金額の1.1%)・繰上げ返済手数料0.5%~2%・遠方物件は出張手数料アリ(55,000円~110,000円)

 

以前に、戸建てとアパートの収益比較をした記事もありますので、そちらも参照下さい。

公庫で2%・10年・500万円の戸建ては5年後いくらで売れば儲かるのか?
前回の「イールドギャップ10%アパート」記事に続いて、今回は「戸建て編」です。築古戸建て  500万円(もしくは400万円+リフォーム費用100万円)築35年   利回り約14%(家賃6万円)金利     日本政策金融公庫で2%  ...
イールドギャップ10%の築古木造アパートは、5年後いくらで売却出来れば儲かるのか?
今年こそは戸建てから中古アパートへステップアップしたいと思いつつも、明らかに割安な戸建てを見つけたら勢いで買ってしまいそうな今日この頃です(笑)そんな中でも、アパートを中心に物件検索をしていると、以下のようなアパートをよく見つけます。...

 

仮にオリックス銀行で、3000万円を借入れした場合、公庫には無い以下の費用が発生します。

・抵当権設定費用 120,000円(3000万円×0.4%)

・事務手数料 330,000円(3000万円×1.1%)

・繰上げ返済手数料 125,000円(残債2,500万円時・0.5%と仮定)

・金利 公庫比 +2,700,000円(残債2,500万円到達時点の概算)

合計 3,275,000円

残債2,500円到達時点の87カ月目(7年3カ月)で売却することを仮定、金利は公庫で3000万円・1.5%・30年で試算しております。

いや~、オリックスは儲かりますね(笑)

ただしオリックス(30年払い)の利点は、大きく出るキャッシュフローを再投資へ回せることと、戸建てと比較して高額な物件を購入することが出来るため大きくレバレッジを掛けることにより規模拡大のスピードが速いことです。

今後数年間は、エリアによっては入居率や家賃相場が下がる可能性も高く、既に一部のメガ大家の経営不安説も複数出てきており、ひたすら規模拡大すれば良いとは一概に言えず、マメに利確(売却)してキャッシュポジションを高めておくことも重要かと思います。

またマメに利確するのであれば、上記の各種費用がかからず、流動性も高い戸建てを公庫融資で購入する方が向いています。

一般企業でもそうですが、短期間で急激に規模拡大したケースにおいては、景気の逆回転の始まりなど、何かのきっかけで一気に経営が傾くことも多いです。

攻めと守りを意識しながらも、公庫より明らかに不利な借入条件でも購入すべきと判断出来る物件(アパート)が見つかった時が、勝負に出るタイミングですね!

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