私は投資物件の市況が過熱し始めたタイミングで現物投資を開始し、まずは太陽光と戸建ての購入からスタートしましたが、物件を購入していく中で気付いたことは戸建て・太陽光投資と、アパートなどの1棟ものには根本的な違いがある ということです。
①出口戦略
②競合の有無・変化(外的要因)
③市況やマクロ経済の変化
順番に説明します。
①出口戦略の違い
戸建は出口戦略が豊富です。オーナーチェンジで投資家に売却という選択肢以外にも、空室のタイミングで実需層へ売却、建売業者や住宅を建てたい施主へ土地として売却などがあります。
また太陽光は基本的には20年以上保有し続け最後にパネルを撤去して手仕舞い、もしくは中古マーケットの整備が進んだらオーナーチェンジでも良いと思います。
はっきり言うと購入時に何も考えなくても何とかなります(笑)
一方アパートは、「次に買う人に融資が付く物件か?」「売却したいと思ったタイミングに融資が付くのか?」「どの銀行が融資を出してくれるのか?このエリアで融資が付く銀行はあるのか?」「売却のタイミングは?」といった綿密な戦略が求められます。
②競合の有無・変化(外的要因)
これは一番の違いかもしれません。
太陽光はライバルの増加は一切関係ありません。
隣に発電所が出来ても影響はゼロです。
戸建てについてはあと10年位は賃貸マーケットの需給バランスが大きく崩れることは無いと思っております。(賃貸物件の供給数がアパートよりも極めて少ないからです)
ところがアパートは既に競争激化している上に、エリアによってはまだまだ新築物件が建築されております。気合い・根性と広告費上積み、家賃引き下げで埋められるかもしれませんが売上に対する経費率は向上してしまい、外的要因のせいで著しく収益性は落ちてしまいます。
③市況やマクロ経済の変化
個人レベルではリスクコントロールが一切出来ません(笑)
①の出口戦略の内容とも一部かぶりますが、物件価格(相場)の上昇や下落はある程度予測は出来ても、購入や売却のタイミングでは市況の相場にゆだねるしかありません。
戸建てはここ数年の不動産ブームにおいても1000万円以下の低額戸建ての争奪戦は激しくなり若干の価格上昇はありますが、さほど市況の影響はありません。
太陽光も利回り低下傾向で大きく儲かる物件はほとんどありませんが、20年もしくは30年トータルで見て儲かりそうなら、持ち続けることでリスク限定的となります。
ところがアパートは「ザ・収益物件」であることから市況の影響が一番大きく、購入時期によって価格(相場)が大きく異なります。
また、購入後に世界経済の不況などにより大幅に価格が下がることも十分あり得ます。
さらに一番の相違点は、戸建ては現金買いか公庫の10年固定ローン、太陽光は信販会社の15年固定ローンが一般的ですが、アパートは変動金利が一般的なので、金利上昇リスクも存在します。
市中金利が上昇すると、物件価格の利回りは高くしないと売れず、物件価格は下落、変動金利の融資であれば利払いも増加します。
物件を売りたいと思っても苦戦する可能性が高まります。
*ただし、好景気→金利上昇 という図式であればエリアによっては家賃の引き上げも出来るかもしれません。
<私の結論>
戸建と太陽光は、ローリスク・ミドルリターン!
アパートは、ミドルリスク・ミドルリターン!
ただし市況の波を上手く捉えて売買出来ればミドルリスク・超ハイリターン!!