規模拡大しなくても一番儲かりそうな戸建て投資のやり方

不動産

私が不動産投資を開始した2017年は、融資が緩かった分、一棟モノを中心に物件価格は既に高騰しておりましたが、初心者が最初から法人を設立してフルローンでアパートや一棟マンションを購入するのが割と一般的でした。

「今の相場で1棟ものに手を出したら火傷する!」と直感的に感じて、地味に戸建て投資を開始しましたが、その後コロナ融資等による金融緩和で、さらに物件価格が高騰したことは想定外で、結果としては無理してでも高額な一棟モノを買っておくのが正解でした。

 

そんな中、いつか来る買い場に備えて、とりあえずは経験値を積みながら戸建てを買い進めてきましたが、以下の理由で当面は戸建て中心の堅実路線を継続することにしました。

・アパートを中心に収益物件全般の価格が高止まりしている。

・資材や職人の人件費も高騰し、建築費用やリフォーム費用も大きく上昇している。

・フツーのサラリーマン投資家であれば2,3割の頭金を投入することが求められる融資環境下である。

・私が手の届くエリア(首都圏郊外)のアパートにおいては、家賃相場の上昇はあまり期待出来ない。

・いよいよ本格的な利上げが始まりそうなタイミングが到来している。

・戸建て投資のスキルが上がってきた。(無理にリスクを取って収益性の低いアパートに手を出す必要が無くなった)

 

私が金融機関の融資担当者であれば、大きく精算割れしている高額な物件を多数保有している資産管理法人よりも、規模はさほど大きくなくても大家経験年数が数年以上ある、純資産(物件の含み益+現預金)が潤沢な個人事業主へ融資したいと考えると思います。

また法人化については過去に何度も検討しましたが、メリット以上にデメリットが大きいという結論に至り、一気に規模拡大すべき局面が訪れるまで当面は見合わせるつもりです。

 

不動産を含む投資商品は「安い時に買って高い時に売る」「将来的に高く売れる(売れそうな)商品を買う」「高い利回りのものを買う」ことが重要だと思いますが、今の市場において上記に当てはまる物件は極めて少なく、相場より明らかに割安な数千万円単位の物件があったとしても、上級者が融資特約無しで速攻で買付をいれるため、私のような零細大家が挑む市況ではないと身の丈をわきまえております。

 

私の場合、本業の収入の他に毎月50万円前後のキャッシュフローが得られれば十分であり、必要以上にリスクを取って規模拡大する必要も感じておりません。

 

以上を踏まえて、

「個人事業主の前提で」

「価格暴落リスクが低い戸建て中心で」

「税制面も含めてトータルでおトクな」

投資手法は以下の通りと、私なりに結論付けました。

 

・築古戸建てを相場より20~30%安く購入し、

・「建物部分」と「リフォーム費用」を4年で減価償却し節税効果を得ながら

・課税所得が40%を超えないようにコントロールしながら純資産(=現金+含み益)を拡大させ、

・長期譲渡となったタイミングで税率20%にて物件を売却&新規物件購入(入れ替え)を行う。

 

具体的には以下のイメージです。

1~4年目:家賃収入から減価償却費+必要経費を控除することにより、課税所得をプラスマイナスゼロ付近とする。

5年目:減価償却が切れた戸建て単体では黒字が膨らむため、新規物件購入により課税所得を圧縮。

6年目以降:実需向けに売れない物件はオーナーチェンジで投資家に売却、実需向けに売れそうな物件は入居者が退去したタイミングで多様な方法で売却する。

 

戸建ての場合はアパートと違って、投資家以外にも売却の選択肢がたくさんあります。

・実需向けに売却(住宅ローンが使える物件に限定。再建築不可や建蔽率・容積率オーバー物件は対象外)

・入居者へ売却

住宅メーカーへ土地(戸建て用地)として売却

・隣地へ売却

物件を分散してたくさん保有しておくことで、隣地からラッキーな話が舞い込んでくる可能性も高まります(笑)

 

このやり方をひたすら繰り返して、定期的に物件の入替えを行い、規模の拡大(=税負担)を抑えることにより、

・法人を設立する必要がなくなる(無駄な経費が掛からない上に、稼いだキャッシュは個人としても自由に使える)

・物件売却時の譲渡税(20%)が、法人の実効税率(25%前後)より安く済む

・目先の節税につながり、手元キャッシュを残しやすい

・市況に悪化・金利の上昇があっても、痛手を負わない

といったメリットが享受出来ます。

 

デメリットとしては、

・短期での転売がしづらい。(短期譲渡40%)

・確定申告書の赤字を理由に融資が受けにくくなる。(5年目以降は、嫌でも黒字となりますが・・・)

・強烈なインフレ時において、あまりメリットを享受出来ない。(インフレ時は物件規模が大きく借入も多い方が良い)

・月間キャッシュフロー〇百万円!といったキラキラ大家にはなれない(笑)

といったことが挙げられます。

 

私は初期の頃に購入した戸建てが順次長期譲渡扱いとなってきたことから、売却を絡めることにより純資産の拡大が加速していることを実感しております。

 

一気に規模拡大を狙うのは不動産市況が暴落したときです!

その時は、現金で購入していたり残債が大きく減っている戸建てをいくつか売却し、その資金で相場が大きく下落した一棟モノの購入に動くと思います。

不動産投資は「価格が暴落して含み損を抱えても、家賃収入を得ながら市況が回復するのを待てば良い!」と言われることもありますが、市況が回復するまでの期間に修繕が重なり家賃も下落したら、含み損はさらに拡大します。

 

周囲には私よりも規模の大きい大家さんはたくさんいますが、他人と競ったり比較することはせず、自分のやり方・自分の判断のもと、投資活動を続けて行こうと思います。

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